本読みの備忘録

ポチポチと読んだ本の感想を書き留めております。

犯人に告ぐ   雫井脩介著

第一の事件で大失態を起こし
忸怩たる思いを抱えて
犯人逮捕だけに執念を燃やす巻島の
腹の座り具合が見事でした。


後半からは一気にたたみかける展開で
あれよあれよと犯人が逮捕されて
面白かったのですが
呆気なさも感じるラストでした。

正直、途中ちょっと長いなぁと感じました。
劇場型捜査って
こりゃー現実にありえないよなぁって
ちょっと素に戻っちゃったからでしょうかねぇ




この先、少しネタバレです















植草がクズすぎて
読んでいてこいつこのままじゃ終わらないよね?と
少々苛ついていたので
うまいこと罠にはまった時は
よっしゃー!と思ったのですが
結局、本当にひどい目にあっただろうは
元カノの方ですよねえ
彼女のその後を思うと
スッキリした!とも思えず…

津田長の言葉が
お人柄を表していて
心に残りました
「人を叩きすぎちゃいかんのです」
「痛そうじゃないから痛くないだろうと思ったら大間違いだ…
 それは単にその人が我慢しているだけですからな」
この言葉、心に留め置こうと思いました。